【Vue公式パートナーが解説】Vue.jsとは?初心者にもオススメできるJSフレームワークである3つの理由

JavaScriptを使ってソフトウェア開発を行う際は、効率よく開発を進めることができるなどのメリットから、多くの企業でJavaScriptのフレームワークが導入されています。

JavaScriptを学ぶのであればJavaScriptフレームワークまで学習するのが必須と言えるほどJavaScriptフレームワークの知識は重要な内容になっています。

そうなるとプログラミング初心者の方もフレームワークを学びたいとなるのですが、では

『どのJavaScriptフレームワークがオススメなの?』

という疑問がまずありますよね。

Skilledではそんな方には『Vue.js』を学習することをオススメしています。

今回はなぜプログラミング初心者の方にはVue.jsがオススメなのか?そもそもVue.jsとはどんなフレームワークなのかについて『Vue.js公式パートナー』であるSkilledがわかりやすく解説していきます。

 

『Vue.js』とは?


Vue.jsとは、UIを構築するためのJavaScriptフレームワークです。Evan You氏が個人プロジェクトとして2014年2月に正式に公開されました。

2015年にPHPの代表的なフレームワークである『Laravel』に標準搭載が決定したことで知名度が一気に広がりました。

Vue.jsの特徴としては以下の6つがあります。

  1. 導入ハードルが低く、学習コストも低い
  2. コンポーネント
  3. リアクティブシステム
  4. ディレクティブ機能
  5. SPAで開発がしやすい
  6. プログレッシブ(段階的)に対応できる

それぞれ詳しくみていきましょう。

① 導入ハードルが低く、学習コストも低い

Vue.jsは他のフレームワークと比較して導入ハードルが低いフレームワークです。

CDNに対応しているのでHTMLファイルにscriptタグを1行追加するだけで利用することができます。

JavaScriptのフレームワークにはVue.js以外にも様々なフレームワークが提供されています。

【JavaScriptの代表的なフレームワーク】

名称 特徴
Angular Googleが中心で開発しているフレームワーク。ビュー(見た目)から機能まで幅広くサポートされた全部入りのフレームワーク
React Facebookが開発。ビューに特化したフレームワーク。
Vue ビューに特化したフレームワーク。

特徴だけをみると全部入りのフレームワークであるAngularが良さそうに見えますが、高機能なフレームワークの反面、導入コストが高かったり覚えることが多く学習コストが高いといったデメリットがあります。

ビューに特化しているReactやVue.jsはビューに特化した簡易なフレームワークであるためAngularと比較すると導入コストや学習コストも低いです。

さらにVue.jsは仕様の中でHTMLベースの構文を採用していたり、jsファイルをインポートするだけで実行できる手軽さなどビューに特化しているReactと比較しても導入ハードルが低く、学習コストも低いフレームワークになっています。

② コンポーネント

機能の特徴としてVue.jsはUIをコンポーネント化する仕組みがあります。

コンポーネント化とは簡潔に言えば、デザインをパーツ毎に分けてUIを構築する仕組みです。

コンポーネント毎にファイルを分け、実際のページはこのコンポーネント組み合わせて作成していきます。

Vue.jsではコンポーネント化されたパーツを組合わせていくことでUIを作っていきます。

Propsという設計など再利用性が高いコンポーネントを組合わてWebサイトやWebアプリケーションを効率よく開発していくことができます。

③ リアクティブシステム

リアクティブとは、『その値が監視され、変更が検知される状態』のことを指します。

例えば、JavaScriptで定義した変数をHTMLでWebページに表示させていたとします。

そして、その変数の値をJavaScriptを使って更新します。

フレームワークを使っていないJavaScriptでは更新されたHTMLに表示させている内容もコードを加えて内容を書き換えなければなりません。

しかし、Vue.jsではリアクティブな値として変数を持てるので、変数の値が更新された場合は自動で更新を検知し、HTMLに表示させている変数の値も自動的に更新させることができます。

 

④ ディレクティブ機能

個人的にVue.jsの中でも最も特徴的な機能だと思っているのが『ディレクティブ機能』です。

ディレクティブとは『v-』HTML内で指定できる特別な属性です。

このVue.jsにしかない特別な属性を利用することで、HTMLの複雑な操作やデータの扱いの簡易化を実現させています。

例えば条件によってHTMLに表示させる内容を変えたい時ってよくありますよね。

データを取得するまでは『ロード中』と表示させたい時にはVue.jsでは以下のようにコーディングすることで、実装が可能です。

<template>
  <div v-if="isLoading">
    ロード中...
  </div>
  <div v-else>
    ロードが完了しました
  </div>
</template>

v-ifはjavaScriptのif文とほぼ同一の意味です。指定した値の真偽値によってビューを表示させるかを判断します。

また、v-elseという属性を使うことでv-ifを満たさなかった場合のビューの設定もこのv-else属性を足すだけで簡単に実装することが可能です。

⑤ SPAで開発がしやすい

SPAとはSingle Page Applicationの略で、一つのページ(HTML)を部分的に更新することで、ページの遷移を行わずに1つのHTMLファイルでコンテンツが完結するWebページのことを言います。

変更が必要な箇所のみを変更することで更新速度が速いといったメリットやUIも構築しやすいといったメリットがあります。

Vue.jsではSPAの開発基盤も整っているので、SPAでオススメできるフレームワークになっています。

⑥ プログレッシブ(段階的)にサービスに対応できる

Vue.jsは①で説明したように導入ハードルは他のフレームワークと比較しても低いです。

しかし、だからといって機能が簡易的なモノしかないないわけではありません。

Vue.jsの一つの特徴は『プログレッシブ(段階的)な設計』のフレームワークだということです。

これは端的に言えば『必要な機能を必要な時に導入していける』ということです。

公式ページでも以下のようにVue.jsを紹介しています。

Vue (発音は / v j u ː / 、 view と同様)はユーザーインターフェイスを構築するためのプログレッシブフレームワークです。他の一枚板(モノリシック: monolithic)なフレームワークとは異なり、Vue は少しずつ適用していけるように設計されています。中核となるライブラリは view 層だけに焦点を当てています。そのため、使い始めるのも、他のライブラリや既存のプロジェクトに統合するのも、とても簡単です。また、モダンなツールサポートライブラリと併用することで、洗練されたシングルページアプリケーションの開発も可能です。
Vue.js公式ページから引用

例えば、初めはHTMLページにタグを入れてディレクティブの機能だけ使うことも可能です。

ページが増えてきて見た目を整えていきたいとなったらコンポーネント化してパーツを整理することで効率よくページを作成しましょう。

UIがリッチになってきて、ページの表示速度がもっと上げたくなったらSPA化してページの読み込み速度を改善することも可能です。

さらにアプリが成長していったらアプリで扱うデータをフロント上で管理したいとなるかもしれません。

そうなった時はデータをStateとして管理する『Vuex』という公式でサポートしているライブラリを使うことで実装することができます。

このようにVue.jsではその時に使いたい機能だけを使うという『プログレッシブ(段階的)』設計の基に作られています。

Vue.jsは導入が簡単だからといって、機能が少ないわけではなくこのプログレッシブな設計で段階的に導入が出来るからこそ初めの導入が簡単になっているのです。

機能の豊富さで言えば他のフレームワークと比較しても全く劣っていません。

 

初心者にもオススメできる3つの理由


Vue.jsがプログラミングの学習を始めたばかりの初心者の方でもオススメな理由は3つあります。

  1. 開発環境を整える必要がなく導入コストが低い
  2. 直感的にHTMLの操作ができるディレクティブ機能
  3. 段階的に作りながら学習ができる

それぞれ詳しくみていきます。

① 開発環境を整える必要がなく導入コストが低い

フレームワークに限った話ではありませんが、プログラミングを学習する際に初心者の方で最もつまづきやすい箇所は『開発環境の構築』だと思っています。

『とりあえず言う通りに環境を構築してみるが動かなかった』

動かない理由が分からずに学習が始められないまま諦めてしまったという話はよく聞くお話です。

しかし、 Vue.jsでは説明してきた通りで開発環境を整える必要がありません。

HTMLファイルを作って、scriptタグを1行追加すればVue.jsを動かすことができます。


<script src="https://unpkg.com/vue@3"></script>

<div id="app">{{ message }}</div>

<script>
const { createApp } = Vue

createApp({
data() {
  return {
    message: 'Hello Vue!'
  }
}
}).mount('#app')
</script>

公式のサンプルコードですが、HTMLファイルに上記のコードを記述するだけでVue.jsが動きます。

難しいことは考えずにVue.jsを動かすことが出来るのが初心者の方にオススメできる理由の一つです。

② 直感的にHTMLの操作ができるディレクティブ機能

特徴にもご紹介しましたが、HTMLとJavaScriptの基本を知っている方であればディレクティブ機能は分かりやすい内容ながら明確にVue.jsというフレームワークの良さを得られる機能となっています。

フレームワークの中には覚えることが多かったり覚えた内容をどう使えばいいのか分からないなど

『効率良く開発するためにフレームワーク使おうと思ったら効率が悪くなった』

となってしまうケースもあります。

Vue.jsではディレクティブ機能はHTMLの属性がベースでv-ifやv-forなど特殊な属性もJavaScriptの基礎文法に近い形で提供されているので、直感的に使い方が分かるというのがオススメ出来る理由です。

③ 段階的に作りながら学習ができる

Vue.jsはプログレッシブな設計で出来ているフレームワークというのが初心者の方にオススメ出来る理由の一つです。

<script>タグを1行入れるだけでVue.jsを利用できるので、例えば、初めは自分が作ったWebページに試しに入れてディレクティブ機能を学習するといったことが出来ます。

ディレクティブ機能が理解できたらページ遷移させるために、Vue Routerを使って自分で作ったWebページにページを追加してみたりなど、Vue.jsでは常に作りながら学ぶといったことが可能です。

他のフレームワークでは1つのWebアプリケーションを作ることをゴールとして全ての基礎を学習し終わって初めて作ることが出来るようになりますが、Vue.jsでは段階的に作るスキルを身につけることが出来ます。

 

まとめ


Vue.jsについてまとめると、

Vue.jsの特徴は

  • 導入ハードルが低く、学習コストも低い
  • コンポーネント
  • リアクティブシステム
  • ディレクティブ機能
  • SPAで開発がしやすい
  • プログレッシブ(段階的)に対応できる

があります。

これらの特徴を総合的に見ると、Vue.jsの機能は基礎的な部分は直感的に分かる機能が多いです。

ディレクティブ機能やリアクティブシステムについても直感的に分かる機能が備わっています。

また、導入も簡単なのでJSフレームワークをまず学んでみたいという初心者の方にとっては、入口としては他のフレームワークよりも優っているのではないかと思います。

HTMLファイルにタグを入れるだけで試せるので気になった方はまずVue.jsを触れて見てください。

Vue.jsについてご紹介しました。

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